今回は中学校向けの図書館オリエンテーションについて書いていきます。
オリエンテーションの目的
- 図書館の利用方法を覚えてもらう
- 図書館の本の並び方の仕組み(NDC)について知ってもらう
- 図書以外の資料があることを知ってもらう
- 著作権・引用・出典について知ってもらう
- 図書館を身近に感じてもらう
とこんなところでしょうか。
中学校だと全学年にオリエンテーションは現実的に難しいかと思いますが、せめて新一年生には入学後の早い時期に行いたいものです。
それでは実際に私が実施しているオリエンテーションの例を紹介していきます。
図書館オリエンテーション(中学校編)
①自己紹介
これは小学校同様ですが、学校司書の勤務日時、学校司書の役割について最初に説明します。中学生は授業で図書館を利用することが小学校に比べて減ったり、部活で忙しかったりするので、オリエンテーションは顔を覚えてもらう数少ない機会です。自分の好きな本や言葉などで印象づけるのも効果的です。
②図書館利用案内
事前に利用案内のしおりを作成し配布。しおりに沿って図書館の利用の仕方について説明していきます。特に開館時間や貸出冊数は学校によっても違うので漏れの無いよう話します。
③本の並び方
図書記号について詳しく説明します。事前に日本十進分類法のポスターを掲示し、実際に0~9類の本を紹介しながら「分類」について話していきます。単調に話していくと子供達も飽きてしまうので、要所要所で簡単なクイズなどを混ぜながら行っています。
紹介した本は「〇類」と表示を付けて、オリエンテーション後手に取れるようにカウンターに並べていきます。この時旬の本を取り入れるといいでしょう。(例:コロナについて載っているもの。映画で話題になった本など)
④館内地図の説明
利用案内の裏面に館内地図を載せているので、本の場所を説明。別置や図書以外の新聞、パンフレットについてもここで説明しています。
⑤著作権・引用・出典・奥付について説明
調べ学習の際の注意事項として、著作権について簡単に説明。引用・出典の書き方、奥付の見本をホワイトボードに書いておいて説明します。実際に1冊本を使って説明するといいです。
⑥グループワーク
・班ごとに担当の類を決めて、一冊お気に入りの本を選んで発表してもらう。
・テーマを決めて本を選んでもらい、引用文や出典を書いてもらう。
・本探しクイズ
グループワークは盛り上がります。担当の先生とのしっかりとした事前打ち合わせが必要ですが、時間が取れれば実施したいところです。
⑥読み聞かせなど
中学校では絵本の所蔵が少ないかもしれませんが、春にぴったりな絵本を読み聞かせするのもいいかもしれません。
⑦本の貸出
オリエンテーションとの時間配分に悩むところですが、本を選ぶ時間を考えながら時間配分を組み立てていくといいかと思います。
図書委員会へのオリエンテーション
事前にオリエンテーションで分類の話・館内地図の説明をしておくと、書架整理のお手伝いをしてもらう際にスムーズです。
パソコンのシステムについては、実際に図書委員が使用する機能についてレクチャーできるよう確認しておきましょう。
図書館で知りえた個人情報(延滞情報や、どんな本を借りているか)は絶対に第三者に漏らさないことを強調することも忘れずにします。
オリエンテーションの参考になるサイト